乾燥帯やステップ気候が優勢な西アジア。干ばつが発生しやすい地域もあるが、逆に広大な森や肥沃な渓谷も存在する。地形は草原、放牧地、砂漠、山地から成る。西アジアには水不足に悩む地域が多い。人口が急増して水の需要が高まる一方、塩類化や環境汚染によって水資源が脅かされている。チグリス川やユーフラテス川のような大河川から農業に必要な灌漑水を得られる。
西アジアでは、シャルキ(sharqi)とシャマール(shamal)という2種類の風が吹く。シャルキ(sharqiまたはsharki)は南や南東から吹く風。季節性があり、4月から6月上旬と、9月下旬から11月に吹く。乾燥した埃っぽい風であり、時速80 kmの突風になることがある。砂を巻き上げて砂嵐となることも多く、最高数千メートルの高さまで砂が舞い、空港が短期間閉鎖されることもある。季節の変わり目には一日中、また季節の半ばには数日間、この風が吹き続ける。シャマールは夏にイラクとペルシア湾沿岸諸国(サウジアラビアやクウェートを含む)を通過する北西風であり、夜間よりも日中に激しく吹くことが多い。このような気象条件が一年に一度、あるいは数回発生する。[原文から翻訳]